世界各国の硬貨や紙幣にまつわるエピソードをつらつらと。海外古銭収集にハマってしまった男の末路的備忘録。

ダンテ・アリギエーリ 500リラ銀貨 (イタリア)

2022年06月30日
イタリア 0
ダンテ・アリギエーリ 500リラ銀貨 (イタリア)1965年ダンテ・アリギエーリ 500リラ銀貨 (イタリア)1965年
Dante Alighieri 500 Lire from Italy.

ダンテ・アリギエーリ(1265-1321)。みなさんおなじみの『神曲』の作者。
いまの時代、神曲といえば、界隈の人々がすぐに認定しちゃうくらいポピュラーに使われる言葉だが、そういった類のものではない。

ダンテ=神曲。それ以上のことは義務教育では習うことはないだろう。
漫画や小説などでもたびたび引用されるダンテの『神曲』ではあるが、実際にそれを読んだものは国民の1%もいないのではあるまいか(もちろん私も含め)。

金貸しを営む地方貴族の息子として生まれたダンテ少年。いろいろあって、地獄・煉獄・天国を旅する叙事詩『神曲』を書き上げちゃうわけだが、その登場人物は実際にいる人物がモデルであったり、本人であったりし、時代も多岐に渡る(ようである)。

哲学や法律学、修辞学、天文学などをボローニャ大学で研究。実に当時の知識人らしい幅広い学問の収斂にいそしんだダンテさん。イタリア国内で彼の名声が高まるのは『神曲』の注釈書が現れる、その死後20年近くが経ってからのことである。

ダンテの肖像が使われた通貨は、上記の写真のほかに1万リレ紙幣や2ユーロ硬貨などが存在する。この銀貨はサンドロ・ボッティチェッリが描いたダンテの肖像画をモチーフとしていると思われるが、ボッティチェリのものよりも鼻筋やあごが鋭利であり、晩年の姿を描いているのかもしれない。

イタリアの通貨単位はLiraであるが複数形ではLireとなる。リラとリレ、どちらの表記にするか迷ったが、ドルとダラーズとはしてないので今回は500リラとした。

材質はSilver(.825)で11g。直径は29.3mで500万枚ほど鋳造された銀貨である。


▼絵で読むダンテ「神曲」地獄篇

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